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円形校舎の体育館は規格外だった件

2Fの教室跡を見学した我々はついに、最終階を目指す。いざ、3階へ

放射線状の一角にある、階段を上る。

現れたのは体育館だった。すっすごい。ドーム型の体育館だ。卓球台、バドミントンコートがあり楽しめる空間が広がっていた。こんな物件素晴らしすぎるでしょ。

跳び箱も。よくある四角形の体育館に比べるとデットスペースが多い。バスケットコートも一面しかとれないし、同様にバドミントンのコートも大きさの割には円形が災いとなりコート数は少ない。まあ、こんなド田舎の小学校ではなにも問題なかったのだろう。

体育館裏にはピアノもあった。きっと行事の際に、校歌を奏で皆で歌ったことだろう。

タンバリンもある。

木漏れ日が差し込む。どこかノスタルジックな雰囲気が醸し出されていた。

存分に校内を堪能した我々は校庭に出てみた。先ほどまでいた体育館はあんな風に出っ張っていたのか。気づかなかった。これは階段の構造上この形になったのだろうか。

 

外には、プールだった場所が今も残る。

懐かしの目を洗う水道。これ嫌いだったな・・

おそらく3番レーンの飛び込み台に乗れば、プールに真っ逆さまだろう。

最後に正面より次年子小学校を撮る。円形小学校が衰退した理由を考える。おそらく、大人数の児童数に対応しきれない点だろう。現在の小学校によくあるマンション型は、複数の下駄箱、複数の入口があることにより動線が分割され渋滞を生まない。しかし円形校舎は下駄箱を一か所しか持たないし、階段も一か所のみである。そのため、安全上の観点からも敬遠されたのだろう。さらに体育館を見てわかるように、どう考えてもスペースを有効活用できているとは言えない。建築家のお遊びで公共性の高い建物を建てるわけにはいかないため、どうしても現在の小学校は無機質なものになってしまう。

円形校舎には欠点はあるが、私は大好きである。今回の訪問で惚れ直した。しかし日本では新しく建設されることはないだろうから、今ある円形小学校を愛でていこうと思う。円形小学校が今もなお生きていることに感謝し我々は小学校を後にした。

帰り際、窓を開けて車を走らせていると虫が入って来た。よく見ると蛍だった。すごい。すごいぞ次年子。良き場所だ。。

 

はじめに→次年子窯→体育館→校庭→プール→蛍(完)

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