Site Overlay

ノリと勢いで行動する鉄道オタク(ミャンマー鉄オタ放浪記)

 

「ミャンマーいかね?」

 

2017年1月6日に秋田県秋田市にある居酒屋ぽっぽやにて第一回秋田鉄飲み新年会が開催された。その中での発言がすべての始まりだったと記憶している。メンバーは3人。私以外は、故郷が秋田(関東在住)の生粋の鉄道オタクたちだ。そして趣味の話題になるとすぐに早口になるイケメン達ある。この頃、面識はほぼなく、上記のメッセージが敬語交じりで交わされていることが今となっては面白い。

 

会話の内容は、最近の鉄道は~とか、アレ撮って楽しいのか~?みたいな過激な内容から、もう海外の鉄道撮影するしかないよね。みたいな流れだったと記憶している。正直、私はその場のノリだけで、実際に行くとは全く思っていなかったし、彼らもきっとそのつもりだっただろう。

 

しかし、大学のつまらない授業を受けていると、ふつふつとミャンマーに行きたくなってきてしまった。いわゆる放浪癖である。そこで私は、彼らとの飲み会のノリに賭けてみることにした。残念ながら2018年の夏前くらいに送ったメッセージは消えてなくなってしまったが、きっと私がアクションを起こしたのだろう。その後、出発まで何回か通話を行い「行く場所をざっくり決める」という名目のオンライン雑談会(←今となっては時代の先端を・・)を何度か繰り返した。

 

結論:この雑談会で当日の詳細な日程は一切決まらなかった。

原因は、鉄オタだからである。好きな話題が出ると行程そっちのけでその話しかしない。そして夜が更けていき解散となる。鉄オタはそういう生き物である。きっとこの人たちは集団行動できず、中学、高校時代の修学旅行の担任の先生はさぞ苦労したことだろう。人のことは言えないが・・。

 

笑顔で新幹線の話しかしない彼らをよそに私は、ミャンマー現地ガイドにアポを取った。拙い英語と翻訳にかけたミャンマー語で送ったメールは5時間後に日本語で返信が来た。イヤホン越しの秋田県民より優秀なミャンマー人を私は褒め称えたい。事前に工場内にて撮影しているブログに多々あり、我々もそれに倣って撮影したかったが、2018年当時にはもう規制が厳しくなっており、拙い日本語でお断りされた。「工場には入れないが、駅で撮影できます。ガイドします。」と言われたが、それくらいであればガイドなしで行けそうな気がしたので、結局お断りする流れとなった。

 

太陽アイコンで隠した彼は、ミャンマーのRBEの配置表を作って来た。(鉄オタではないあなた!あきらめないで!説明しよう!RBEとはRail Bus Engineの略であり、いわゆる汽車(田舎とかで1両でコトコト走っているイメージ)のことで、ミャンマーには日本から数多くの汽車が輸出されており、今でも石巻行きや鳥羽行きと書かれた汽車が走っていることで有名。説明終わり!)すごいデータ量だ、趣味人といった感じだ。そして行きたいところとして、ナムツ鉱山鉄道という超マイナーな場所を提案されたが、到達するまでの所要時間がかかり、一点集中となってしまうことと治安がよろしくないらしく、今回は見送る運びとなった。余談だが、最近読んだ単行本にこの地域のことが書かれており非常に面白かった。案の定、アヘン畑が広がっており、首狩り族もいる。鉄オタvs首狩り族の戦いは見てみたかったが巻き込まれたくはない。なにせ我々は三脚しか武器がないのだから・・・

 

以上が、下調べ結果である。行程はない。計画は結局すべて却下となってしまっている。星の彼は初海外らしい。初海外ミャンマーなんてかわいそうに、と一瞬頭をよぎったが、本人は楽しそうなのでヨシ!ズッコケ(鉄オタ)3人組は、そんな状態でミャンマー放浪へと旅発つことになった。

そして。2017年8月28日我々は、ミャンマーで現地集合を新年会ぶりに再会したのだった。

 

秋田県秋田市→ミャンマー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です