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撫順炭鉱の竪坑櫓(ユーラシア大陸横断記)

2018年3月7日

 

予約した宿が廃墟ショッピングモールの上層階だった。そんなアクシデントもあったが、廃墟の上ホテルは思ったより快適で、気持ち良い目覚めだった。15階にあるマンション一室を借り上げたようなホテルからは、冬の撫順の景色が見渡せた。

 

本日は、一日撫順観光を予定している。廃墟ピングモールの前で適当にタクシーを貸し切り、お目当ての炭鉱の写真を見せて知っているか尋ねる。知っていそうなタクシーを捕まえることに成功し乗車。途中相乗りを一人載せ別の場所で降ろしたので料金云々で少々もめたが、旅のあるあるすぎて特段驚きはしない。

 

そして、ついに目の前に現れたのはこちらである。

「撫順炭鉱の竪坑櫓」

 

世界に現像するワインディングタワー(塔櫓捲)型の竪坑は3つのみ。うち一つは、日本の福岡県にある志免炭鉱である。のこりがベルギーと中国の撫順。志免炭鉱は公園が整備され憩いの場でありながら積極的な保存活動もなされている。

 

で、撫順はというと、すっかり廃墟である。

名前もちゃんとあって、龍鳳炭鉱というらしい。かっこいいいい。

西側の竪坑もしっかり健在だ。

西竪坑越し眺める。かつて南満州鉄道が作った炭鉱が現存していることに感動した。かつては、すぐ横にヤードがあり、石炭を満載にした貨物が大量に満州全土しいては、世界へと運ばれた。詳しくはこちらの中国撫順炭鉱の竪坑櫓をご覧いただきたい。九州大学の蔵書だが無料で公開しているので読む価値はある。巻末には2003年にとられた写真や、地図があり非常に楽しい読み物となっている。

1階の窓から建物内を除くと西竪坑の巻上機が鎮座していた。スチームパンク的な雰囲気がたまらない。

壁には毛主席(毛沢東)の文字が。この廃墟すきだ。

近くには、線路だったであろう場所が。この一帯が廃墟独特の匂いが充満していた。

遠くからでも目立つ。良いものを見させていただいた。世界に現存する残り2つにも訪れたいと誓った私は、タクシーに乗り龍鳳炭鉱を後にした。

 

フィンランド→エストニア→サンクトペテルブルグ→モスクワ→モンゴル→中国(北京)→中国(撫順) (続)

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